任意後見(移行型とは)
任意後見契約を結ばれて「よかったよかった」と思われる方は実際多いと思いますが、元気なうちに任意後見契約を結ばれる方の大半は将来に対して漠然と不安を抱えていらっしゃることと思います。
今現在少なからず不安なことがあって任意後見を検討されたのでしょうから…。
そんな方を任意後見契約が発効するときまで(認知症等になって判断力が低下したと判断されるまで)全くフォローしないのかということが問題になります。
本人保護・本人意思の尊重が後見制度の基本ですから本人が本人らしく生きていくためのフォローはしっかりとさせていただく必要があります。
そこで任意後見の「移行型」というものがあります。
任意後見の効力が発生するときまでは通常の「委任契約」を結び、面倒な契約等をお願いし、万が一の時は任意後見に移行するものです。
この方法であれば普段の事で不安な部分だけを受任者(委任契約の相手方)に任せ、基本的には自分ですべての事を判断して生活できます。
信頼できる方がおられるなら一番理想的な支援方法だと思います。
受任する側にとっても本人の生活に対する考え方に触れる機会が多くなるので、その後の後見事務により本人意思を反映させることができるというメリットもあります。
もし任意後見契約をお考えであれば一緒に「移行型」についても検討されてはいかがでしょうか?
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